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 2019.5.4 みどりの日 青空のもと恒例の史跡活用市民イベントを開催

5月4日、午前中恒例の「馬場小室山遺跡クリーンアップ大作戦」と「青空考古学教室」⇒ポスターを開催しました。

 午前10時に三室中学校の前集合。
 飯塚さんのご近所と塾の生徒さんへのPR、井山さんから画廊での配布などでポスターをご覧になった多くの市民・家族連れがお見えになり、新鮮な出会いと発見の半日でした。

  
左:集合場所の三室中学校前で、飯塚さんの挨拶  
右:昨年末に100歳亡くなられた市民フォーラム実行委委員長大田尭先生を追悼し、写真アルバムも配布しました。

  
左:市民フォーラム実行委の新委員長 五十嵐さんの挨拶の後、遺跡へ向いました。
右:三室中学の低地と遺跡のある台地の高低差を説明する井山さん


新緑の中、馬場小室山遺跡を観察
  
↑新緑の馬場小室山遺跡へ入る               遺跡内の盛土遺構の上で、説明する井山さん↑

 「馬場小室山遺跡クリーンアップ大作戦」と銘うって 15年前から大掃除にまい進しましたが、当初のような廃棄物だらけということはなくなって、森はすっかりきれいになりました。

 遺跡の南側隣接民有地の木立が整地されていたのが、今年の新たな気がかりでしたが、遺跡の森の中は、今年もいろいろな植物が目につきました。

   
↑ショカツソウの群落    
     
↑ジュウニヒトエ(キランソウ属)             トキワツユクサ(ムラサキツユクサ属)↑

恒例の「青空考古学教室」を開催

環状盛土遺構や自然などを観察しながら、遺跡の中をよく歩いた後、遺跡の一角で、恒例の「青空考古学教室」を開催しました。
 
   

馬場小室山遺跡の出土品の写真パネルを並べて、この遺跡の特徴を説明しています

 さいたま市の見沼畔の馬場小室山遺跡と、千葉県印旛沼畔の井野長割遺跡。
 どちらも 環状盛土遺構の縄文後晩期中心の遺跡です。 その似ている点と異なる点についてを紹介しました。

 また、安井さんから、坂東市(旧石下町)崎房新田遺蹟出土の土偶と耳飾などの遺物をご披露いただきました。

   
井野長割遺跡との比較を説明する常松さん

      
安井さんから手に取って見せていただいたミミズク土偶と各種耳飾など

最後に、斎藤さんの指導で、取手市中妻貝塚出土の縄文後晩期の土器片を用い、後期の安行1、2式、晩期の安行3a、3b式をそれぞれ分類する実習を行いました。
   
左:初めて手にする土器片に(どちらかというと)大人が夢中になっていました。
右:お嬢さんたちも、おそるおそる触って文様を確かめていました


口縁部の突起飾りの変化で、何式かわかるかな?


午後からは、三室公民館でワークショップ

 第96回ワークショップは、馬場小室山遺跡の近くの松木遺跡の縄文早期の土偶、北西宿遺跡の沈線文土器、三戸式土器などが紹介され、この一帯が「縄文銀座」であることを認識しました。

 その他、山田湾まるごとスクールの具体的な計画の打ち合わせ、また、坪井正五郎など日本考古学黎明期研究者と土器について学びました。
  
三室公民館にて

ワークショップのレジュメ2019.5.4第96回ワークショップレジュメ 

 

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