2018.10.15

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2018.10.14 馬場小室山遺跡とまちづくり環境の「かかわり」から、
「山田湾文化」の復興パブリック・アーケオロジーへ

Tさいたま市東浦和公民館にて馬場小室山遺跡フォーラムのワークショップ
 2018年10月14日(日)、今夏の猛暑がうそのようなの秋の訪れのなか、さいたま市東浦和公民館で「馬場小室山遺跡フォーラム」第91回ワークショップが開催され、14名が参加しました。
 午前中は、馬場小室山遺跡に関わる縄文晩期研究の課題をめぐり、製塩土器に「武蔵野台地系列」と「大宮台地系列」があることから製塩の工程や製塩土器使い方について、また前窪遺跡や真福寺遺跡との比較で縄文晩期の集落の窪地形成の相違点について、鈴木さんのお話と討論がありました。
   
午前中は公民館の和室で、馬場小室山遺跡に関わる縄文晩期研究の課題をめぐる座学

U 崎房新田遺跡で表採された遺物の整理
 午後は、公民館2階の創作室で、常総市崎房新田遺跡で表採された土器石器の未発表資料の分類を試みました。
 縄文後期の堀之内式から特に晩期中葉の土器が多く、黒曜石の矢尻などの石器もありましたが、詳しい分類と整理は、時間の関係で次回以降のお楽しみにしました。 
 
  
  
縄文晩期中葉の土器がたくさん! その中に製塩土器もありました


後期の加曽利B式のほか堀之内式もあり、そのころからの遺跡のようです
  
石器や骨角器もたくさんありました
  
縄文時代以外は、古墳時代中期の石製模造品から江戸ゴミまでありました。

V 房の沢古墳群と山田湾の古代社会について
 土器整理作業を途中で切り上げて、五十嵐聡江さんに「山田湾の蝦夷考古学の動向」として、7月に早稲田考古学会『古代』142号に掲載された「陸中・房の沢古墳群と山田湾の古代社会」の内容について発表していただきました。
 これまでの古代蝦夷の「末期古墳」の研究に加え、「山田湾まるごとスクール」でのパブリック・アーケオロジーの実践による学術研究の成果の発表で、活発な議論も交わされて、充実したワークショップとなりました。
  

ワークショップの資料
 レジュメ2018.10.14 第91ワークショップレジュメ


 

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