2015.11.26
By さわらびY(ゆみ)
75-2 「ギャラリー風画」で第68回ワークショップを開催
T 「ギャラリー風画」で井出政男さんの個展「・・遥かな縄文土器・・」を拝見
2015年8月8日、「馬場小室山遺跡フォーラム」第68回ワークショップで、午前中は、大宮市郊外の「ギャラリー風画」へ行き、鴨志田さんの製塩実験の経過報告をうかがった後、「風画」のオーナーの井出政男さんの個展「・・遥かな縄文土器・・」を拝見しました。
⇒ワークショップレジュメ
井出さんの縄文土器つくりは、高い造形技術で工芸的にもすばらしいだけでなく、各地での粘土の採取とそれを用いて焼成し、実際に煮炊きした際の土器の特徴(収縮度やもろさ、水漏れ、気密性など)を分析し、科学的に優れた成果をあげておられます。
この日はは、たっぷりとその成果を語っていただきました。
T 午後はさいたま市立博物館で、奈良瀬戸遺跡の石器を実見
午後は、鈴木さん齋藤さん他3名で、宮原駅から大宮駅へ移動し、さいたま市立博物館の収蔵室で、縄文晩期の奈良瀬戸遺跡の石器資料を実見させていただきました。
博物館に着いてまずは、展示室で奈良瀬戸遺跡や馬場小室山遺跡、小深作遺跡の土器や石器を見てから、エアコンが効き始めた収蔵室へと案内されました。
この日の観察のポイントは、加工用の工具しての石器。
目の粗細の違う砂岩の研磨器は、独鈷石の凹みや、蛇紋岩製の垂飾具や勾玉を磨くのにぴったりとか、この研磨器は石剣か石棒で折れてリユースされたものではないかとか、わいわいがやがやと楽しく話しながら、実見できました。
やはり石器は、その重さを感じ、そしてどのように使ったのか、手に持ってみるのが一番面白いですね。
奈良瀬戸遺跡の土器
馬場小室山遺跡と小深作遺跡の土器や石器
トレーに並べられた石器資料を報告書と見比べながら、
ひとつひとつ手にとって、観察したり、写真を撮ったり、至福の時間でした。
折れた小型石棒をリユースしたと思われる砂岩の研磨器
独鈷石の凹みに研磨器をあててみる
垂飾具と勾玉の加工に使用したのでしょうか